【家計貯蓄率、13年度に初のマイナスに】
家計貯蓄率という経済統計の用語があります。
概ね漢字を見たままの概念なのですが、簡単にいうと、それぞれの世帯の収入から支出引いた後、どれくらいの割合で残っているものなのかを示す指標です。
内閣府経済社会総合研究所の出した国民経済計算年報を見ると、2013年度に初のマイナスを記録したことをご存知でしょうか? 2013年度の家計貯蓄率は、マイナス1.3%ととなっております。マイナスになってしまったことは、これまでにはありませんでしたが、この時初めてマイナスを記録しました。 この背景にはどのようなことが起こっているのでしょうか?
家計の貯蓄率が下がってしまったということは、今ある収入で暮らしていくのが難しく、支出が上回っていまい、 今までの貯めてきた資産「貯蓄」を切り崩して生活している世帯が、増えているということです。
一時マイナスになってしまった原因は、消費税増税による駆け込み消費がおきてしまった事だといわれておりますが、 この要因を除いても、現在のところ家計貯蓄率は長期的には下降の一途をたどっています。
【家計貯蓄率マイナスの原因とは】
一時的要因はさておき、では長期的、構造的原因はどうなのかという話になるかと思います。 構造的な原因にあげられるのは、人口の高齢化による高齢化社会だということです。 高齢者になると、退職などにより収入が下がり、年金のみで生活している人も少なくはありません。 元の収入と比べると年金は少ない傾向にありますが、そのため貯蓄を崩して生活をせざるをえません。 人口の高齢者の割合が多いこと、その高齢者は貯蓄を崩している、そのことが一番の原因といえます。家計貯蓄率が減少し、高齢者は増加、これによりもうひとつ増加傾向にあるものがあります。高齢者のシェア率の増加です。
【様々な形の同居(シェア)住居の増加】
高齢者になると持ち家の方も多いですが、賃貸で暮らしている人も少なくはありません。
ですが、収入や貯蓄が減少傾向にある高齢者の毎月の家賃は、生活にかなりの負担がかかります。単身の高齢者ならばなおさらです。
そこで、家賃もシェアするという意味で、高齢者同士でのホームシェアが増えてきています。 ですが高齢者同士だけでは不便も多いものです。重い荷物や足腰に負担のかかる作業、もしもの時の対応力など、高齢者だけでは難しいなど心配な面もあります。 ホームシェアは高齢者同士だけでないものもあります。若い世代とホームシェア(異世代ホームシェア)することができれば、これらの不安は解消される可能性があります。
そして、貯蓄率のマイナスは高齢者だけの問題ではありません。
今の低成長の時代、全世代的に収入が伸びづらいことは知られている事実ですが、なんだかんだで自己責任を求めてくるのが今の日本社会の現状で、 それに備えるためには少しでも貯蓄を、というのは広く共有されている価値観ではないでしょうか。
自分が住むためだけの住居費は生産性がない、あるいは少ないコストと考えられています。
通常の賃貸は、1つの独立した物件でないと貸し出したり借りたりできませんでしたが、 ホームシェアは住居の一角を貸す、借りる、共有するが可能で、住居費コストを大きく抑えることは可能です。 これで家計収支が少しでも改善できれば、貯蓄率の向上も実現が見えてくるのではないでしょうか。
色々な形があるホームシェア。
このような時代だからこそ、人と人は世代を越えて、もっと支え合い助け合って生きていかねばならないのかもしれません。
【わんるーふで異世代ホームシェア】
異世代ホームシェアは、空き部屋を抱える高齢者宅で、自宅外学生となる人たちが家賃無料ないし非常に低廉な対価で一緒に住まう居住形態です。
自宅外学生にとっては毎月負担する家賃部分を大きく削減し、毎月の生活コストを最大3割ほど軽減する効果が見込まれます。
わんるーふは、厳しい経済状況でも進学しようとする若者と、異世代ホームシェアのためのお部屋を提供することで応援していただける高齢者の方の双方をマッチングすることで、 この社会の中で、民間社会保障ともいえる仕組み作りを目指しています。
ご興味がある方は、わんるーふまで是非お問合わせください。