最終学歴が大学卒業の人は3年で30%が最初に就職した会社を退職するといわれていますが、高校卒業が最終学歴の人は3年でどれくらいの割合で退職しているでしょうか。
2017年の子供・若者白書によると、高校を卒業した後に就職した人たちのうち、約40%が3年で退職するようです。
また、最終学歴が中学卒業だと約70%が3年以内に退職するようです。
この割合を元ネタに、「七五三現象(大卒7割、高卒5割、中卒3割が入社3年時点で会社に残る)」などと批判的にいわれることもあります。
このエントリーを書いている2017年時点では、失業率が非常に低い水準であるというニュースを目にする機会が増えています。 しかし、実際には非正規雇用の枠が大幅に増えたことが要因となっており、失業率そのものの改善で受ける印象ほど、労働者を取り巻く状況がよくなったとはいえないというのが実感ではないでしょうか。
では、大きく増えた非正規雇用ですが、どのような人たちが多いのでしょうか。
今回は最終学歴別で見た場合、正規雇用者と非正規雇用者で、雇用形態や賃金の点でどれくらいの数の差があるのかを見ていきましょう。
まずは雇用形態による差ですが、大学院卒の場合は85%超、大卒は約80%がいわゆる正規雇用の職を得ていますが、高卒の場合は60%未満となっています。
高卒以下の最終学歴の場合、最初に得る職が既に非正規雇用となってしまい、そのまま非正規の仕事を繰り返す傾向があるといわれることもありますが、 この数字はその傾向を裏付ける一つの現れとはいえないでしょうか。
いわゆる正規雇用と非正規雇用では、年齢階層別などに分けず単純に雇用形態のみで分類した場合、平均賃金はそれぞれ321万、211万ほどになります。(2016年、賃金構造基本統計調査参考) 年齢階層別に直してみると、若年層では差があまり開きませんが、30代以降差が広がり、50代前半では月にして10万円以上の開きが生じます。
もちろん、これらは全体の平均で見た場合ですので、最終学歴に関わらず成功して経済的なゆとりを得る方もいれば、安定した生活を送られている方もたくさんいるでしょう。
とはいえ、他のコラムでも触れたとおり、現時点では大学あるいは短大や専修学校の卒業までを目指すのが、 変化の多い時代とはいえ、そういう変化も乗り越えて経済的に安定した暮らしにつながりやすいとはいえるのではないでしょうか。
これから高校を卒業する世代の方には、奨学金や、わんるーふで提供するような異世代ホームシェアなどで進学費用の目処がつくのであれば、 大学に限らず、短大、専修学校などに進学して社会に出るための準備を重ねることを、わんるーふとしてはお勧めしたいと考えています。
異世代ホームシェアは、空き部屋を抱える高齢者宅で、自宅外学生となる人たちが家賃無料ないし非常に低廉な対価で一緒に住まう居住形態です。
自宅外学生にとっては毎月負担する家賃部分を大きく削減し、毎月の生活コストを最大3割ほど軽減する効果が見込まれます。
わんるーふは、厳しい経済状況でも進学しようとする若者と、異世代ホームシェアのためのお部屋を提供することで応援していただける高齢者の方の双方をマッチングすることで、 この社会の中で、民間社会保障ともいえる仕組み作りを目指しています。
ご興味がある方は、わんるーふまで是非お問合わせください。