団塊の世代(1947年(昭和22年)~1949年(昭和24年)生)が2018年には69歳~71歳となり、平均寿命に近づくにつれ高齢の単身世帯が急増しています。 国の統計によると、約20年前の1995年時点で約220万世帯であったのが、2015年には624万世帯と約3倍に迫る勢いです。 さらに1990年の161万世帯と比べると、既に3倍超となっています。急増ぶりが際立ちます。
全世帯で現在およそ5000万世帯ですので、既に全世帯数に対して1割を超える世帯で、一人暮らしの高齢者のみの世帯となっています。 現在の大都市の多くは団塊の世代以降の移住によって人口が急増したこともあり、この世代が70歳を超えたあたりからは、 もはや地方に限らずどの地域でも一人暮らしの高齢者世帯は当たり前によく見かける居住形態の一つといえるのではないでしょうか。
オランダの医療機関の認知症に関する研究(アムステルダム自由大学医療センター精神科のTjaling Jan Holwerda他)によると、 一人暮らしグループは、そうでないグループに比べて認知症発症率が1.66倍高く、 未婚または早々に離婚したグループは、既婚グループに比べて認知症発症率が1.77倍高く、さらにアンケートで「孤独を感じる」と回答したグループは、 そうでないグループに比べて認知症発症率が2.4倍高いという調査結果を発表しています。 (なお、同研究は、一人暮らしや未婚、人間関係が希薄などの「社会的孤立」が、認知症以外にも肥満や2型糖尿病などの生活習慣病、身体機能低下、うつ病などの発症にも影響すると報告しています。)
たばこは死亡率をあげるということはもはや常識といえますが、実際にはたばこを吸う人の死亡率は、吸わない人と比べて男性は1.6倍、女性は1.9倍(国立がん研究センターのHP参照)とされています。 一人暮らしによる認知症リスクが無視できない高さであることを現しているとはいえないでしょうか。
異世代ホームシェアは、誰かと同居して新たに人間関係を築くことによって人間関係の希薄化を防ぎ、日常生活上の孤独感じたりすることが減らしコミュニケーション不足を軽減、解消できるという点で優れているといえます。 先に紹介したオランダの研究報告とあわせて考えるのであれば、その分だけ健康リスクを軽減してくれる可能性をもっているといえるでしょう。
しかし、結果的に認知症や肥満や2型糖尿病などの生活習慣病、身体機能低下、うつ病などの予防に役立つかもしれないという点はもちろんよい特徴ではありますが、 何より日々活力溢れる若い世代と接して彼らと日常生活について語らい、あるいは趣味を共有したり、 彼らの成長を見守ることは、高齢者にとって人生の楽しみや喜びを改めて与えてくれることになるかもしれません。 少し前に「クオリティー・オブ・ライフ」(QOL、人生の質)という言葉が流行りましたが、人生最後まで誰かと関わり続けることは、このクオリティー・オブ・ライフに貢献するものであると考えられます。
遠方の親戚より近くの他人、という言葉もありますが、核家族化が進み家族関係もややもすると希薄になりがちな現代にこそ、身近な他人とのつながりは重要といえます。 日々単調になりがちな高齢一人暮らしの方々は、是非一度、わんるーふの異世代ホームシェアで人生の新しいつながりを募集してみてはいかがでしょうか。
異世代ホームシェアは、空き部屋を抱える高齢者宅で、自宅外学生となる人たちが家賃無料ないし非常に低廉な対価で一緒に住まう居住形態です。
自宅外学生にとっては毎月負担する家賃部分を大きく削減し、毎月の生活コストを最大3割ほど軽減する効果が見込まれます。
わんるーふは、厳しい経済状況でも進学しようとする若者と、異世代ホームシェアのためのお部屋を提供することで応援していただける高齢者の方の双方をマッチングすることで、 この社会の中で、民間社会保障ともいえる仕組み作りを目指しています。
ご興味がある方は、わんるーふまで是非お問合わせください。