旧来の学生下宿と異世代ホームシェアの違い
学生下宿は、立派な貸室業であり、学生を店子として居住空間を提供することの対価として貸し手である大家が賃料を得る”事業”です。 他方で、「異世代ホームシェア」とは、貸室を想定していなかった空き部屋を利用し、個人同士が合意のもとで互いに支え合う共同生活自体を目的とし、ホスト側の営利性は無しか、低く抑えたものとなります。 あたかも家族のような住まい方といえ、旧来の学生下宿とも似ている部分ももちろんありますが、貸室等で他者を受け入れた経験のない高齢者の”自助”のみの居住から、 他者との共同生活による支え合いという”共助”の関係へと転換するものともいえます。
異世代ホームシェアは、基本的に借り手、貸し手双方にメリットのある住まい方であり、 双方が自立した生活を行いつつも、日常的な支え合いやコミュニケーションといった共同生活の良い面を取り入れることを目指します。
異世代ホームシェアのメリット
異世代ホームシェアによって、ホストシニアとなる高齢者側としては以下のようなメリットが期待されます。
- 孤独の解消
- 異世代との交流、つながり
- セキュリティの向上、安心感
- 住宅の維持管理・家事等の支援による負担の軽減
- 賃料収入（有償とした場合のみ）
- 他者がいることによる適度な刺激、生活リズムの維持
- 学生に色々教えてもらえる（PCなどのデジタル機器、流行や得意なこと（留学生であれば語学）など）
- 次世代の育成という社会貢献をしているという充足感
異世代ホームシェアのデメリット
上記メリットとは逆に、異世代ホームシェアによって、ホストシニアとなる高齢者側としては以下のようなデメリットや懸念が生じる可能性があります。
- 夫婦のみのときや、一人暮らしのときより自由は制限される
- 生活リズム（起床・就寝、門限など）や食習慣の差
- 生活音や騒音
- 家電や食器類、水回りなどの利用にまつわるもの
- 屋内外の物品・設備の損壊リスク
いずれも家族と住んでいても日常的に生じるような内容がほとんどといえます。
門限や夜間活動の時間、家電等の利用に関することなどは、入居前に一通り取り決めますので、深刻な問題となることはほとんどありません。また、生活音などは人がいるという証で、人がいることの安心感などのメリットとは裏表の関係にあるものもあります。物品や設備の損壊リスクについても、保険への加入が義務となりますので、起こってしまった場合には必要な補償が得られます。
自由度が減るといった点は、共同生活を送る以上は避けられないことですが、他者の目があることによって生活が乱れすぎないというメリットにもつながります。
国内外で異世代ホームシェアを行っている、あるいは行ったことがあるシニアの多くは、デメリットを上回るメリットを強調する感想を持たれています。
異世代ホームシェアについてさらに聞いてみたいことがあるというシニアの方は、是非お問い合わせください。