現代社会において、子供の貧困は重要かつ深刻な社会問題の1つです。子供の貧困は、発展途上国のような国に限って考えられる問題ではなく、 我が国日本においても、警鐘を鳴らされている問題であり、生きていくための必要最低限の生活しかできずに苦しむ子供が現在増加しています。 子供の貧困は、はた目からでは気づきにくいことが多いため、見過ごされてしまっている事案もたくさん発生しています。 また、子供の貧困と同じくして大きな社会問題となっているのが、高齢者の社会的な孤立です。 歳を重ね、体が自由に動かなくなることで外部との接触が薄くなり、社会から孤立してしまう高齢者も増加の一途をたどっています。 社会との関係が希薄なものとなってしまった先に見える「孤独死」は、現代社会が抱える高齢化社会問題の縮図とも言われています。
【子供の貧困の原因】
現代社会において多く発生している子供の貧困は、戦後のような、食べるものも着るものもままならない生活を送っている子供だけが該当するわけではありません。 また、発展途上国で発生している子供たちの貧困とも、少し違います。 現代社会における子供の貧困とは、食べるものや着るもの、住むところなどの生活をしていくうえで、必要最低限のものだけしか与えられない子供たちのことを指しています。 学校生活は普通に送れていても、1歩家に帰れば栄養の行き届いていない食事しか与えられていなかったり、体調不良にもかかわらず、 満足に病院を受診することもままならないような生活を送っていたりします。 はた目からは気づきにくいことが多いため、看過されやすいのが子供の貧困の特徴です。 このような貧困に苦しむ子供が増加した原因は、他でもなく、その保護者である親にあることになりますが、親の生活状況が苦境に追い込まれることになっている背景には、 不安定な社会経済があります。 長引く不況の中で、正社員としての雇用が減少し、非正規社員が増加したことにより、平均所得は減少するばかりです。 生活保護受給者が増える陰で、貧困に苦しむ子供も増加しているのです。 また、ひとり親世帯が増えたことも、貧困に苦しむ子供の増加の原因の1つといえるでしょう。 年々増加する離婚率と合わせるように、ひとり親世帯も増加傾向にあり、年齢が若い親によるひとり親世帯ほど平均所得は低く、生活するだけで精いっぱいという世帯も多くあります。
【高齢者の孤独化】
高齢化社会と言われる現代社会において、高齢者の孤立はいわば必然的に発生した問題でもあり、これからの社会が長きにわたって抱えることになる問題の1つでもあります。 年老いた夫婦が、お互いを介護する「老老介護」も重大な社会問題の1つであり、高齢者にとっては、心身ともに辛い状況に追い込まれてしまう死活問題でもあります。 生活を共にする相手さえも失い、たった1人で生活を送る高齢者の数は増加の一途をたどり、そんな高齢者の孤独化の先に見えるのが、孤独死などのさらなる深刻な問題です。 1人で暮らすようになった高齢者は、体の自由がきかなくなったり、人と会話することさえ億劫に感じてしまったりすることで、次第に社会との関係が薄くなっていってしまいます。 社会との関係が希薄になっても、困ることがないと判断してしまえば、さらに孤独化が進み、誰とも接することのない日常生活を送るようになってしまうのです。 そんな高齢者を少しでも減らすための活動として、現在地域ぐるみでのコミュニケーション環境づくりや、 見守り隊などによる巡回など、孤立してしまう高齢者を作らないための対策が進められています。
【異世代ホームシェア】
子供の貧困問題は、その後の学業にかかる費用にも影を落としてしまう問題です。貧困に苦しむ子供たちがやがて成長し、人生の岐路に立たされ、あらゆる選択をする時がきても、 将来を見据えた進学や就職など、自由な人生の選択ができずに辛い思いをしてしまう子供もいます。貧困を乗り越えやっと進学できても、学費や生活費の捻出に苦労してしまう学生も多々見受けられるようになるのです。特に大学生は自宅から近い学校ではなく、遠く離れた場所での学生生活となれば、寮生活や一人暮らしをすることになりますが、このような学生たちを「自宅外学生」とも呼びます。 自宅外学生は、親からの経済的な支援や奨学金の利用、または自分でアルバイトなどをしながら生活することになりますが、子供の頃から貧困に悩まされた大学生は、 親からの支援をあてにすることができません。 そのような自宅外学生を援助するものとして、現在注目されているのが「異世代ホームシェア」です。 異世代ホームシェアとは、世代の全く違う人間同士が一緒に生活することで、互いの抱える問題点をカバーすることを目的とした生活手段です。 孤立してしまいがちな高齢者が、学生のような若い世代と一緒に住むことで社会から孤立してしまうことを防ぎ、さらには活気を取り戻すこともできるものです。 学生の方は、住む場所を提供してもらうことにより、少しでも生活にかかる費用を抑えることができるというメリットがあります。 全く違う世代が、お互いの問題点をカバーしあいながら生活する「異世代ホームシェア」は、貧困に苦しむ子供たちと、孤独化に悩む高齢者の、どちらも救済できる方法として、 現在多くの注目を集めている新しい生活スタイルなのです。
【わんるーふで異世代ホームシェア】
異世代ホームシェアは、空き部屋を抱える高齢者宅で、自宅外学生となる人たちが家賃無料ないし非常に低廉な対価で一緒に住まう居住形態です。
自宅外学生にとっては毎月負担する家賃部分を大きく削減し、毎月の生活コストを最大3割ほど軽減する効果が見込まれます。
わんるーふは、厳しい経済状況でも進学しようとする若者と、異世代ホームシェアのためのお部屋を提供することで応援していただける高齢者の方の双方をマッチングすることで、 この社会の中で、民間社会保障ともいえる仕組み作りを目指しています。
ご興味がある方は、わんるーふまで是非お問合わせください。